紅色のゆすら梅の実 [こころね]
29日、テレビ番組、「夢の扉+」で石油を産生する藻が紹介されていました。
すごい藻があるものです。
生物それぞれ、生きる環境によって、その環境に適用しようと形を変えて生き延びてきました。
進化の過程で、本当にいろいろな生物が出現しているのです。
ふと、なぜか? ナウシカの言葉が思い出されました。
「腐海の植物もきれいな水と砂で育てると毒はださないの。汚れているのは水なんです。腐海はそれをきれいにしているの。」
そして、先日、寄生虫であるアピコンプレクス門原虫の話をききました。
アピコンプレクス門原虫には、マラリア原虫や鶏のコクシジウム症の原因であるアイメリアなどが含まれています。
アピコンプレクス門原虫は祖先が光合成植物を取り込んだ証拠であるアピコプラストという4重膜構造の細胞小器官をもっていること、そして、すでに光合成能は失っているものの、植物を取り込んだことにより、今でもさまざまな植物ホルモンを産生して、その増殖や分化の調整をしているのだそうです。
驚いたことにはアピコンプレクス門原虫であるトキソプラズマは、サイトカイニンという植物ホルモンを産生しますが、天然のサイトカイニンだと増殖促進作用があるのに対して、合成されたサイトカイニンだと増殖が抑制される。同じサイトカイニンであるにもかかわらず阻害剤として作用するのだそうです。植物に対しては天然でも合成されたサイトカイニンでも増殖促進作用にはかわりはありませんので、作用が異なるのはレセプターが植物とトキソプラズマでは異なるからだと考えられています。
この作用を利用して、病原体に対する薬の開発ができるのではないかということでした。
そうして、また、おそらく、病原体もそれなりに進化していくのでしょう。
毒素産生大腸菌による食中毒が世界的に発生していますが、これも病原体が変異して、病原性が強くなったためでしょうか?
今年は花を見るのを逃してしまったゆすら梅、今、実りの頃です。
真っ赤に熟した実がたくさんなっていました。
おいしそうな赤、紅色のゆすら梅の実、
鳥たちにわかりやすいようにこのような色、形、大きさになったのでしょうか。
おまけ◆
いろいろわかってい来ると、また世界観とかも変わるの
だろうなぁ。「ウィルスも生物だから殺さないで!」とか。
by 春分 (2011-06-08 23:06)
そのうちウイルスも癌の治療なんかに利用できそうな気がします。
細菌は善玉菌のほうが絶対的に病原菌よりも多いのだから、利用できる善玉菌が増殖できる環境を整えてあげればもっと豊かになれそうです。抗菌というのは、ある種の自然破壊、抗生物質の多様と同じ、耐性菌に変異するきっかけになると思います。
by psvt.abl (2011-06-09 20:36)